2012年1月31日

のりりん

生まれてから今までそれなりの数の自転車に乗った気がするけど、一番高い自転車は2万ちょっとだったと思う。基本的に駅や近所までの移動手段だと思っているし、安くてもそんなに問題はない。乗り物はバイクや車の方が興味があるし。

鬼頭莫広の『のりりん』はロードバイクを題材にした漫画だ。自転車嫌いだった主人公が、たまたま関係したラーメン屋の女主人に半ば騙されてロードバイクに乗り始める物語。正直な所、鬼頭莫広でなければ絶対読まなかった漫画。でも、読んでみるとさすがに面白い。

最近3、4巻が出ていることに気がついて購入し読んだ。今回はロードバイクの値段、問題点、パーツ等に関しても詳しく、わかりやすく解説がしてあってなかなか興味深かった。確かにそれなりの値段(15万程度)かけるととても楽しく遊べそうな気がする。

漫画としては構成がうまいのでとても楽しめるし、ロードバイクに少し興味は湧いた。が、家には置くスペースが全くないし、乗って行く場所もない、そして同好の士もいない俺には必要ないものだなあとも思った。同じロードバイク漫画であるスピリッツの『かもめチャンス』はどうしようもなくつまらないけど、『のりりん』は自転車に特に興味のない俺にも面白く感じられた。

 

2012年1月26日

クリスチャン・ルブタンの本

クリスチャン・ルブタンの本が欲しかった。20周年記念だかで出ていた限定本。値段は14000円とお高いが、なかなか素敵そうな本であった。

元々靴は足を守るものだったのだけど、時代が進んでとてもフェティッシュな装身具に進化した。もちろん俺は男なのでそういった靴は履かないけど、デザイン、アートとして見るとルブタンの靴はとにかくデザインがフェティッシュでとても面白い。

有名なのはアウトソール裏が真っ赤なレディースシューズだけど、これは偽物、真似物、入り交じってすっかり手垢が付いてしまった感がある。でもデザインとしては強烈にフェティッシュ、かつゲテモノでもし自分が女子であったらこんな靴を履きこなしたいと思わせる。

で、限定本。どうやら去年末くらいに出ていたようで、すっかりノーマークであった。最近直営店に電話して聞いてみたけど、当然在庫なし、再販なし。あとはオークションだろうけど、どうせプレミア付いているだろうから諦めるかな。

という訳で代わりに石原豪人のイラスト集でも買おうかと。石原豪人はすごいよね。徹底的に絵がうまいし、イメージ力もすごい。相変わらずセレクトが滅茶苦茶だな。

2012年1月 7日

惡の華5巻

今現在読み続けている中で一番面白いと思っている押見修造『惡の華』の5巻が発売された。相変わらずとても面白いのだけど、びっくりしたのが絵がとても上手くなっているということだ。まるで『アゴなしゲンとオレ物語』の1話と最終話位の差がある。当たり前だけど、絵は描けば描くほど上手くなる。もちろん限界はあるのだけど。

5巻で物語のテーマが明確になった気がする。登場人物を見ているとそれが何となく見えてくる。空虚でつまらない町に何も見いだせないでいる仲村さん(明らかにサディスティックな性癖を持っている)、何もない空っぽの、だけど何か変化を起こしたいフラストレーションが溜まっている文学少年の主人公、 美人でお嬢様、かつ教養もありそうな、主人公の事が大好きな佐伯さん。基本的に登場人物はこの三人だけ。舞台を田舎の小さい町に設定しているのと相まって、面白さに拍車をかけている気がする。

仲村さんは変化と道標の象徴。佐伯さんはどう見ても主人公を引き止めて繋ぎとめようとする田舎町の象徴。佐伯さんもなかなかどうして激しい性格の美人なので魅力がある。何と言うか、田舎町にも魅力があるということなんだろう。

その2つの価値観の間でどう主人公が立ち振舞っていくのか。どういった結末を迎えるのか。現状の物語を鑑みると、破滅的な結末を迎えそうだけど、こうなったら是非滅茶苦茶にして欲しい所。先が本当に楽しみだ。

そして仲村さんの見た目の邪悪な綾波レイ化が止まらない。綾波レイの見た目や性格ってやはり魅力的なんだろうね。そう言えば高橋葉介先生の作品にも思いっきり綾波レイな見た目のキャラクターが出てきたな。

とにかく『惡の華』の打ちひしがれる感じが大好きだ。何度も書いている気がするけど、作品にはどうしようもなく傷つけて欲しい。心を丸ごと持って行って欲しい。何でこうなるんだ、という世界の理不尽を作品という形で提示して欲しい。それが俺の見たい作品だ。『惡の華』、素晴らしい。